ゼロ金利政策解除によって、住宅ローン金利はどうなったのですか?@
ゼロ金利政策は
平成18年7月に解除されましたが、
それによって、
ほぼ全金融機関で預金金利が
0.1〜0.15%程度引き上げられることとなりました。
ゼロ金利政策解除によって、住宅ローン金利はどうなったのですか?A
住宅ローン金利では、
フラット35などの長期固定金利で0.05〜0.15%程度、
変動金利で0.25%程度上昇しています。
なお、短期固定については、
金融機関ごとに異なるのですが、
目立つのは2年・3年固定での金利引き上げで、
なかには店頭金利が0.7%程度も上昇したところもあります。
今後の長期金利と短期金利はどのように推移していくのでしょうか?
今後の金利動向の見通しとしましては、
短期もの金利の金利優遇が引き下げられる結果、
長期もの金利との金利差が
縮小されていく傾向が顕著になるものと思われます。
最近、ある金融機関では、
35年固定フラット35の金利と
店頭金利3年固定の金利とが
逆転しているといった現象もみられています。
よって、
今後の住宅ローン金利の選択にあたっては、
上記のような市場の事情も
考慮していくことが大切になってきます。
住宅ローン金利タイプにはどのようなものがありますか?
住宅ローン金利には、以下のような金利タイプがあります。
■変動金利型
⇒ 短期プライムレートや預金金利に連動
■固定金利型
⇒ 10年もの国債利回りに連動
ゼロ金利政策解除が住宅ローン金利に与えた影響は?
ゼロ金利政策解除による影響は、
短期金利のほうにより強く表れているようです。
といいますのは、
ゼロ金利政策解除前というのは、
金融機関同士の住宅ローン金利割引合戦が激しく、
短期固定金利型の
大幅な金利引下げが行われていたのですが、
それが、
ゼロ金利政策解除によって、
預金金利の引き上げと、
その後の追加利上げとともに、
短期のローン金利を引き上げざるを得ないような
状況になってしまったからです。
では、長期固定金利型はどうなったのですか?
長期固定金利型の方は、
ゼロ金利政策解除の影響をあまり受けていません。
これは、以下のような理由によります。
■ゼロ金利解除後は、10年もの国債の利回りはむしろ低下していたこと
■多額の国債という債務を抱えたわが国にとって、急激な長期金利の引き上げは困難であったこと